風俗トピックス
「風俗嬢のセカンドキャリア問題」の裏にあるもっと深刻な問題
風俗愛好家の清水剛です。
最近ネットでたびたび話題になっている「風俗嬢のセカンドキャリア問題」ってどういう問題なのか、考えてみたいと思います。
その前に、現在風俗嬢は何人くらいいるかご存知でしょうか。
実は、約30万人の風俗嬢がいるそうですよ。
これを多いと見るか少ないと見るかは人それぞれでしょうが、僕なんかは「へぇー、そんなにいるんだ」って思っちゃいますね。
もっとも、この中には主婦やOLのバイト風俗嬢もいるわけですが、それにしてもすごい人数ですよ。
【40歳を境に収入が落ちる】
ちなみに、風俗嬢には「40歳の壁」といううのがあるそうです。
これは、40歳を境に風俗嬢としての収入がガタ落ちすることを指すようですが、その理由について、ネットでは間違った情報が流れているようです。
収入が減るのは、単純に出勤日数が減るからなのですが、その理由をネットでは「体力の限界」と書いてるんですよねえ…。
風俗嬢も40歳過ぎると体力の問題で、出勤日数を減らさないと体が持たないというんですよ。これはおかしい。
これっておそらく、風俗業界を知らない人が書いてるんでしょうね。
風俗店は商売でやってるわけだから、客を呼べない風俗嬢は出勤日数を減らされるということすらわかってないようです。
客にしてみれば、若い風俗嬢のほうがいいわけだから、どうしても40歳過ぎた風俗嬢は店もあまり出勤させたくない。
だって、「あの店はババアばっかりだ」と言われたら終わりですからね。
だから40歳風俗嬢は出勤日数を減らされる。だから収入が減る。
こんな当たり前のこともわからないような人が、風俗嬢の問題を語ってるんですから困ったものです。
風俗の収入が減るので、40歳くらいを境に風俗を辞めて別の仕事に就こうと考える風俗嬢が出てくとネットの記事には書いてあります。
そして、ここで引っかかってくるのがいわゆる「風俗嬢のセカンドキャリア問題」だというのですが…。
【アラフォー風俗嬢の現実】
風俗嬢の多くは20歳前後から風俗の仕事をやっています。
それが40歳になって別の仕事をしようとしても、風俗以外何もやったことがないから無理だと記事には書かれています。
これはわかりますね。
また、面接時に提出する履歴書に何と書けばいいのかも、頭の痛い問題だといいます。
風俗嬢だったことを正直に書けば、100%不採用でしょうから、これもわかります。
当然ながら風俗のことは隠して面接を受けるわけですが、そうなると履歴書が真っ白になってしまいます。
もちろん、履歴書に適当な職歴を書く手もありますが、しっかりした会社なら前職を調べることも多いので、どうしてもパートかアルバイトみたいな仕事しかできなくなってしまいます。
これでは収入も少ないし、身分の保証もない。
だから、しかたなくまた風俗嬢に戻ってしまう女性も多いと記事には書かれています。
【風俗嬢だけの問題ではなく日本全体の問題】
でも、よく考えてみると、これって風俗嬢に限った話ではないと思いませんか?
普通の女性だって、40歳過ぎてしっかりした会社に勤めようとしたってまず無理ですからね。
もちろんこれは、女性に限った話でもありません。
男性だって、40歳になっていい会社に入りたいと思ってもかなり難しいですよ。
もう、日本は長期にわたる構造的不況の真っただ中にいるわけだから、風俗嬢に限らずみんな同じなんですよ。40歳過ぎたらいい会社には入れないんです。
それをことさらに風俗嬢だけの問題であるかのような書き方って、おかしいと僕は思いますけどね。
中にはこのような「困った立ち場の風俗嬢」を救済しようという動きもあるようだけど、果たしてうまくいくのかなあ。
だって、考え方が根本からズレてますからねえ。
ちなみに、実際に風俗店に行ってアラフォー世代の風俗嬢を指名して話を聞いてみると、彼女たちは別に何とも思っていないようです。
アラフォー風俗嬢の多くは、セカンドキャリア問題なんて考えたこともないんですって。
だって、40歳までやってきたということは、この仕事が自分に合ってるわけだから、今更変わろうなんて思ってないわけですよ。
もし変わりたいなら、もっと早く変わっているはずですしね。
もっと若いときに変わらなかったのなら、他の仕事は合わないってことです。
これが現実なんですよ。
アラフォー風俗嬢の一人は、「私のことを心配してくれるなら、120分コースに変更してよ」って言われちゃいました(笑)
ぶっちゃけ、そうしてあげたほうが彼女たちのためになるのかもしれません。
やっぱり、データだけ見て記事を書いちゃだめですね。
もっとも、僕だってこうして記事を書いてるわけだから、自戒の念を込めて言ってるんですけど。
でもね、風俗嬢のことを心配して記事を書くなら、実際に彼女たちに接してみないとだめですよ。
もちろん、中には風俗嬢のセカンドキャリア問題を深刻に受け止めているアラフォー風俗嬢もいることでしょう。
そして、そういう風俗嬢はその問題の解決のために、積極的に動いているのかもしれません。だからそういう風俗嬢が目立つということもあるでしょう。
でも、記事を書く際に重要なのは、そういう風俗嬢がどのくらいいるのかってことです。
もしそういう風俗嬢がわずかしかいないのにそのことばかりを取り上げると、多くの風俗嬢がそのことで悩んでいるかのような間違った概念を作り出してしまいます。
こういう傾向はあまりよくないと、風俗の記事を書く一人として僕は思っています。
ライタープロフィール
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清水剛 風俗愛好家
風俗をこよなく愛するフリーライター。 ただし、風俗には「愛」がないと嘆いてもいる。 アダルト記事を中心に執筆活動を展開し、某スポーツ紙の電子版に3年以上にわたってアダルト小説を連載中…
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