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記事タイトル:最悪の知能犯と出会った箱ヘル時代のエピソード

ライター:   閲覧数:2772

2019-10-31 11:08:44

どうも、儚です。
風俗で長く働いていると、嘘のような本当の体験をする機会が、ごく普通の人生を歩んでいる女性よりも格段に増えてきます。

今回は、私が実際に出会ったお客さんに関するエピソードをお送りします。
私の場合、嘘のような本当の話が非常に豊富な人生なのですが、今回のお客さんも結構強烈なキャラクターとなっております。

そして私の体験談あるあるなのですが、なぜだか結末が「ちょっと怖い」話です。
幽霊とかお化けとか、ソッチ系の話ではないのですが、いわゆる人間怖い系のお話。
苦手な方は閲覧注意です!

では、どうぞ。

【箱ヘル時代の本指名客】

今回のエピソードを体験したのは、私が箱ヘルで働いていた頃のことです。
イメクラに近いかたちの、コスプレをウリにしているお店だったので、正直言って結構キャラの強いお客さんは多く来店していました。

私のやり方として、絶対に今後指名されたくない!と感じるような新規の客に対しては、気に入られないように接客する…という手段を取っていました。
例えばあからさまに不潔だったり、強引な本強客の場合、いつもなら決してしないような塩対応をするなど…。

こうすることで、精神的なストレスになる客からは指名されないようにしていたのでした。
その効果あって、もちろん掲示板でたたかれることもありましたが、良い本指名客の方で予約は固まるようになっていき、働きやすい環境を自分で作り上げることに成功していたのです。

ところが、いつまでも変わらずにいる人間というのはなかなかいません。
風俗客に限りませんが、「前はこんな人じゃなかったのに…」なんて思うくらいに変わってしまう人というのはけっこういるものです。

今回お話しするお客さんに関しても、実はそんな感じでした。

【ある日を境に急変!!】

そのお客さんをAさんとしましょう。
彼はごく普通の40代半ばの男性で、いつも平日の昼過ぎくらいの時間に来てくれている人でした。
営業系の仕事をしているらしく、その仕事の外回りを利用して来店していると聞いていました。

いつもスーツを着ており、カバンもサラリーマンがよく持っているようなもので、仕事の途中で来ている感は満載。
わざわざ仕事を抜けてまで来てくれるなんて悪いな、といつも思っていたのですが、私が基本的に平日の早番の時間しか出勤していなかったので、そのあたりは結構無理をして時間を作ってきてくれていたのだと思います。

当初彼はとても物腰の柔らかい、しかししゃべり好きの明るい男性で、いつも90分コースで利用してくれていました。
最初の60分以内でサービスをし、後半はおしゃべり…というプレイスタイルを希望されていたので、いつもそのようにして時間を過ごしていたことを覚えています。

プレイに関しても割と淡白でねちっこくなかったので、個人的には言い方は悪いですが「楽なお客さん」という部類でAさんのことを見ていました。

ところが。
Aさんが私のことを指名し、大体週1のペースで通って2か月ほどが過ぎた時のこと…。
彼は急変しました。

どのように急変したのかと言えば、これはおそらくよくある話なのでしょうが「本強」をしてくるようになったのです。

風俗客の中には、本番禁止のお店を利用しておきながら「これだけ通ったんだから一回くらいヤらせろ」だとか「もう○○万は使ったんだから本番をさせてくれないと割に合わない」とか、好きで通ったくせにわけのわからない要求をしてくる男性が一部いらっしゃいます。

そんなことを言いだすくらいなら、最初から本性を出してくれればこちらも塩対応をしてさようなら、という対策ができるから楽なのですが、何度も通ってくれてそれなりに関係性が出来上がってからこのような態度を取られると、いくら風俗嬢でも若干はショックを受けるものです…。

中にはそういうタイプの本強をされると応じてしまう女の子もいるという話はよく聞きますし、そういう女の子がいるから客は調子に乗って同じ手段を使って他の子にも悪さをしようとするのですね。
まさに悪循環。

話は逸れましたが、Aさんは実はそのタイプの客だったのです。
私は非常に残念だったのですが、もしかしたら話せばわかってくれるかも、と思ってしまい、NGにせずに断り続けるという手段を取りました。

すると、そこからAさんの行動はおかしな方向に向かっていくのです。

【そこまでやるか?】

1度本番を断り、その後Aさんがまだ私を指名するかどうかというところはちょっとした賭けでもあったのですが、翌週になるとAさんはいつもどおりの時間に私を指名してお店に現れました。

Aさんからの予約が入っていると知った時は、「ああ、前回の対応でわかってくれたんだなあ」なんてのんきに構えていたのですが…。

予約の時間になりAさんが入室。
いつも通りまずは服を脱いでシャワー…と思った矢先、突然彼は私の前にクリアファイルに入った書類を差し出してきたのです。

その書類は聞いたことの無い病院名が記載されており、内容を簡単に説明すると「Aさんはパイプカット済みですよ」という証明書…。
パイプカットとは、ご存知の方も多いとは思いますが望まない妊娠を避けるために、男性側が精子の通る管を結んでしまうという施術のこと…。

そしてAさんは、自分はパイプカット済みだからゴムなしで本番をしたところで妊娠の心配はない、だから生でヤらせて…と私に迫ってきたのです。
まさか私と本番するためにパイプカットしたわけではないと思いましたが、そんな証明書まで持ってきて本番を乞うという彼にはなんだか狂気を感じました。

もちろん本番は絶対に許しませんでしたし、その日を境に私はAさんをとうとうNGにしたのです。
店側には簡単に「本強があったのでAさんをNGにしてください」と伝えただけでしたが、今考えるとこの時、もっと詳しい内容を伝えておけばよかったのかもしれません。

【恐ろしい結末】

AさんをNGにしてから数か月がたち、私もすでに彼のことを忘れかけていた矢先のことです。
たまたまその日、暇を持て余したスタッフが私の勤務時間終了後に部屋に来て、少しの間世間話をしていました。

すると、そのスタッフの口から恐ろしい話を聞いてしまったのです。

スタッフ「儚さん、本強客にはほんと、気を付けてくださいね〜。系列店でちょっとした事件があったんすよ」

私「え?どんなことがあったんですか」

スタッフ「巧妙な本強客が系列店に行って、パイプカットしてるから大丈夫とかなんとか書類まで見せて説得して本番やって、女の子妊娠しちゃったらしいんですよ」

私「え!?」

スタッフ「まあ、結局本番させちゃった女の子も女の子なんですけどね。わざわざそんな書類まで偽造して説得するとか尋常じゃないし、普通に犯罪者ですよ…。登録の時の名前とかも偽名だったみたいで。」

当時私がNGを出すとき、そのやり口についてもお店に伝えていれば、もしかすると系列店まで注意が促されたのか?など当時は悩みました。
ただ、今となってはもうどうしようもありませんし、結局その後Aさんがどうなったのかということも、女の子がどうなったのかということもわかりません。

ただ、そういった最悪の知能犯的な客も、どこかに紛れ込んでいる可能性があるんだ、というお話でした。
後味の悪い話で申し訳ありませんが、風俗嬢の方は本当に気をつけてお仕事してくださいね。

では、また。

ライタープロフィール

儚

元風俗嬢

幼い頃から今に至るまで「事実は小説より奇なり」の変態ホイホイ人間。おかげさまで普通の感覚を超越し、好奇心からデリヘル、箱ヘル、ソープランドから高級クラブ、その他諸々経験済。現在自…

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