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記事タイトル:元風俗嬢がヘルスで体験した不思議な話

ライター:   閲覧数:4686

2019-09-12 12:24:32

どうも、儚です。
いつも私が過去に風俗店で働いていた頃の様々なエピソードを書かせていただいていますが、毎回そういったいろんな経験を思い返していて改めて思ったことがあります。

風俗の仕事は奇妙な体験ばかりするな、と。

今まで最も多く書いてきたのが、おそらく過去のお客さんたちに関するもの。
そしてその他に、ちょっとしたお役立ち(?)記事や働いていた風俗店のスタッフ絡みの話なんかがちょこちょこ登場しています。

今回はちょっと珍しい、「風俗店で働いていた時の同店の女の子」にまつわる話。
ちょっと不思議なエピソードです。
では、スタート。

【学園系ヘルス時代】

当時私は学園系の、コスプレがウリの箱ヘルに勤めていました。
学園系ヘルスにいた時のエピソードは今まで何度か書いたことがありますが、同じお店での体験談になります。

このヘルスは、その店舗のある地域の実在高校の制服をコスプレとして用意している、というのがセールスポイントのお店。
こういったコンセプトのお店に変態が集まらないわけがなく、結構な確率でお客さんはクセがありました。

クセがあるというか、クセが強すぎでした…。

こんな客層のお店なのでわりと入れ替えが激しく、新人が入り続ける一方、ホームページの女の子一覧からは誰かがいつの間にか消えているということが当たり前。
私も、勤めてから数か月の間に何度、辞めたいと思ったことか。

ただ、店長がとてもいい人だったということや、とにかく条件が良かったということで結局私はそこのお店で働き続けていました。
その結果、私は早番で1週間に3回前後の出勤だったのですが、本指名も着実に増え続け…。
いつの間にかお店のランキング上位に入るようになっていったのです。

【ある日届いた名刺】

ランキング入りすると、嫌でも頑張らなければという気持ちが強くなり、私はそれまで以上に指名率を上げるために日々努力していました。
しかし頑張れば頑張るほど、プレッシャーや変な客への対応に疲れる毎日…。

そんなある日のことでした。
早番の勤務を終えて部屋で着替える私の部屋に、日払いの給料を持った店長が来て言いました。

「ちょっと渡したいものがあるんだけど」

店長が私に差し出したのは、その店の女の子が接客の最後に渡す、お店専用の名刺だったのです。

風俗店ではよくあると思うのですが、当時勤めていたお店は、名刺の裏にメッセージなんかを書いてお客さんに渡すというルールでした。
私も毎回、次回の指名につなげるために短時間でもできるだけ凝ったメッセージを書いて渡していたものですが…。

その名刺を、店長が私に差し出しているのです。
何かと思いとりあえず受け取ってみてみると、驚きの事実が発覚。

なんとその名刺、表の名前は書いていないのですが、裏のメッセージ欄にびっしりと女の子の字で文章が書いてあったのです。
どう表現するのが適切か考えたのですが、俗にいう「ギャル文字」に近い、癖と丸みのある文字だったことをリアルに覚えています。

「え?どういうことですか?何?」

困惑した私は店長に疑問をぶつけます。
しかし店長は困った顔で、私にこれだけを告げました。

「いやあ、その名刺の差出人本人に、名刺は渡してほしいけど名前とかは言わないでほしいって言われたんだよ。とにかく僕は、渡してと言われただけだから、よろしく。」

何だそれは…。私だけモヤモヤするじゃないか…。
そんなパッとしない不満を抱きつつ、とりあえず帰宅してからその名刺のメッセージに目を通しました。

その時の詳しい文面や文体は覚えていませんが、要約すると以下のような感じです。

・私は同店のキャストなのですが、在籍写真を見た時から儚さんのファンです

・いつも写メ日記を楽しみにしています

・会ったことも、今後会うこともないとは思いますが、ずっと応援しています

このメッセージを読み終わった後はとにかく驚きしかありませんでした。
まさか、同じお店の会ったこともない女の子からこんな手紙をもらうとは…。

【匿名の手紙とその最期】

そしてその手紙は、この1度きりではありませんでした。
出勤のたびにとまではいきませんが、3回の出勤につき1度くらいのペースで、その女の子から手紙がくるようになったのです。

もちろん毎回、店長が伝書鳩の役割を果たしていました(笑)。
最初でこそ驚きましたし、申し訳ないけれど若干不気味にも感じたりしました。
しかし何度も名刺の裏に書かれたメッセージを受け取っているうちに、徐々にこの手紙が楽しみになっている自分がいました。

クセの強いお客さんを相手に疲労する日々。
そんな時に手紙を受け取ると、応援の言葉に励まされるようになりました。

特に返事を求めるような内容もないですし、差出人も匿名希望ということで誰なのかわかりませんし、私は手紙を受け取るだけ。
ただ、実は私はこのメッセージの送り主が誰なのかというのは、若干ですが予想がついていました。

というのも当時私が書いていた写メ日記。
「いいね」という機能がついていたのですが、これは基本的にはお客さんが利用するものですが、実は書いている側の女の子同士でも利用することがあります。
私も、個人的に応援しているキャストの日記にはいいねをつけることがたまにありました。

そんな写メ日記なのですが、実は2か月ほど前から、なぜか毎回私の日記に「いいね」をしてくる同じお店のキャストがいました。
特になにか絡みがあったわけでもないのに、毎回律儀に「いいね」をしてくれるのです。

私は勝手な予想ですが、名刺のメッセージをくれる女の子はきっと、その「いいね」の子と同一なのではないかと思っていました。
なぜならそのいいね、が来るようになった時期と、メッセージが始まった時期が一致するからです。

受け取った名刺メッセージが少し溜まってきたある日のこと。
私は突然思い立って、返事をかいてみることにしたのです。
返事といっても、特に質問が書かれていたりしたこともなかったので、ただ「いつもありがとう」という旨の内容です。

結構緊張しながら、自分の名刺の裏にメッセージを書き、その日の出勤の時に持って行ったのですが…。
仕事終わりに店長を呼び出し、「これを、いつも手紙をくれる子に渡してもらえますか?」というと、その口からちょっとショックな言葉が飛び出しました。

「あ〜…。実は、その子、昨日突然辞めちゃったんだよね…。」

思わず私は一瞬固まってしまいました。
そうですか、じゃあ仕方ないですね、なんて口では言いつつ、心の中では結構ショックを受けていました。
まさかこのタイミングで、彼女が辞めていたなんて…。

毎回応援の言葉をくれたり、日記の感想を書いてくれたりしていたあの手紙。
なんでもう少し早く、返事を書こうと思えなかったのか。
もうあの手紙を受け取ることは無いのだなあ、そして返事を受け取ってもらえることは無かったな、なんて考えたら、なんだかとてもさみしくなってしまいました。

そして帰宅後、その日の朝に書いた写メ日記の「いいね」をチェック。
すると、いつも同じくらいの時間についていた同じお店のある女の子からの「いいね」はそこにありませんでした。

そしてお店の在籍をチェックしてみると、その子はいなくなっていました。

【まとめ】

突然私に手紙を出したこの女の子。
返事をもっと早く出していれば、いつもその手紙に励まされていたことを伝えられたのにな、と後悔しました。

風俗の仕事を始めるのも終わるのも、いろんな事情があると思います。
彼女にどんな事情があったのかわかりませんが、私が彼女からのメッセージに励まされたのは確かです。

直接会ったこともない私をいつも励ましてくれたあの子のことは忘れないでしょう。

ライタープロフィール

儚

元風俗嬢

幼い頃から今に至るまで「事実は小説より奇なり」の変態ホイホイ人間。おかげさまで普通の感覚を超越し、好奇心からデリヘル、箱ヘル、ソープランドから高級クラブ、その他諸々経験済。現在自…

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