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記事タイトル:夏なので…デリヘル嬢時代に体験した怖い話

ライター:   閲覧数:3371

2019-08-25 11:44:42

どうも、儚です。
いよいよ夏本番と言った感じで、連日暑さに苦しめられている今日この頃。
そんな夏と言えば、やはり「怖い話」というのは定番でしょう。
私は別に霊感が強いとかそういったことは一切ない、ごく普通の人間です。

しかし!
人生において不可解な体験をしたことは何度かあります。
しかもその大半は風俗関係で働いていた頃のお話。

今回は、ちょっと皆さんが涼しくなるかもしれないお話をしようと思います。
特に役立つ内容でもありません、ごめんなさい。
そしてもし、怖い話系が苦手だという方は閲覧注意です!

【デリヘル嬢だった頃】

今回お話しすることを体験したのは、私がデリヘル嬢として働いていた頃のことです。
当時私は風俗の世界に足を踏み入れてから、約1年が経過していました。
何度かお店や職種は変わったものの、すでに風俗業界に慣れはじめた頃。
大体仕事のコツも掴んでいましたし、技術的な面でもプロとして自信がついてきていました。

デリヘルで働いたお店としては2店舗目。
ちょっと高級路線のお店で、コース料金はお高めです。
そのせいか客層は悪くなく、富裕層的な男性も多く接客していました。

以前働いていたお店はスタンダードデリヘルだったので、料金も平均的。
高級店とスタンダード店を比較すると、客層も違えば呼ばれるホテルのタイプも変わってきます。

例えば以前のスタンダード店であれば、一番多かったのはラブホテルでの利用。
ごく普通のラブホテルで、部屋のランクも中くらい。
たまにいいホテルに呼ばれることもあれば、激安のホテルに呼ばれることもあり、変動は割と大きかったように感じます。

しかし高級デリヘルの場合、私が多く呼ばれたのは市内の有名シティホテルや自宅(という名の別宅)が多かったですね。
上ったこともないような高い階層の部屋に呼ばれたり、高級マンションに呼ばれたりしたときにはテンションが上がったものです。

しかし、私が人生でほぼ「初」といってもいい恐怖体験をしたのは、この高級デリヘルに勤めていた頃のことでした。

【呼ばれたのはシティホテル】

ある日いつも通りに出勤し、エアコンの効いた待機所で漫画を読んでいた私。
そこへドライバーがやってきて、その日最初の仕事です。
大体本指名であることが多かったのですが、この時は珍しく新規でネット予約のお客さんでした。

「新規は久々だなあ〜、でも暑さでバテ気味だし、本音を言えば本指名客の方が楽でよかったな…」

なんてわがままなことを考えつつ、送迎車に乗り込む私。
行先は市内でも有名なシティホテルでした。
そして部屋は結構な高層階。
いやらしい話ではありますが、行先と階層によって「本指名してもらえるように頑張ろう」という気合の入り方は違ってきます。

有名シティホテルの高層階ということで、前言撤回。
私は本指名を狙うため、送迎車内で気合を入れたのでした。

【部屋の空気が…】

到着後、部屋へ向かう私。
チャイムを押すと、すぐに相手の男性がドアを開けました。
パッと見た感じ40代前半くらいの印象。
挨拶をしつつとりあえず入室します。

すると、過去に何十回、何百回とホテルの部屋に入ってきた私でも味わったことの無いような、独特な寒気に襲われました。
エアコンの効きすぎた部屋はもちろん過去に経験はありますし、スタンダードデリヘルに勤めていた頃は真冬に暖房を入れない家なんかの経験もあります。

しかし、そういった種類の「寒い」とは、何かが確実に異なっていました。
滅多に鳥肌の立たない私の腕は総毛立ち、なんとなく「この部屋に入りたくないなあ」と感じたことを覚えています。

まあ、それでもその場から立ち去るわけにはもちろん行きません。
相手の男性はもうバスローブ姿な上、前は全開きでいろんなものが見えている状態…。
やる気満々のその姿、早々に中に入らざるを得ませんでしたよ…。

一般の女性からしてみたら、目の前で見ず知らずのおっさんが前全開きのバスローブ姿で立っているという時点で恐怖かもしれませんが、風俗で働いているとこんなことには慣れっこになります(笑)。

【その部屋で体験した恐怖とは】

入室した私はとりあえずベッドのある奥へと進みます。
おそらく普通の部屋よりもランクの高いであろうその部屋は、かなり広い造り。
しかしなんだか非常に変わった造りだという印象を受けました。

建物の形状自体が円柱型になっているそのホテル、他の部屋がどういった造りになっているのかはわかりませんが、その部屋はラウンド型に近い曲線で、棚やソファなどの配置も独特だったのです。
特に違和感をもったのは、部屋の中央にTVがあり、その背面側にベッドがあったということ。

普通であれば、テレビの見える側にベッドが配置されていると思いませんか?
少なくとも私が今まで行ったことのあるホテルはそうでした。

まあ、突っ込みどころというかおかしな点は満載でしたが、時間は限られています。
自己紹介や簡単な会話をしつつシャワーへ誘い、それを済ませた後は速やかにベッドへ。
プレイへと突入しますが、なんだか落ち着きません。

何と言いますか、普段であればもっとプレイに集中できるところが、なんだか注意散漫。
嫌な言い方をすれば、誰かに見られているような感覚になっていたのです。
しかも相手の男性も全然プレイに集中しておらず、ちらちら視線は彷徨っていますし、勃起具合もイマイチ…。

しかし何とか気持ち良くなってもらおうと頑張っていると、男性側から衝撃の一言。

「なんかさ、見られてる感じがするんだよね」

固まる私。
これは同意すべきか、気のせいだと笑ってプレイに集中すべきか悩んだのですが、次の瞬間。
照明を落としたラウンド状の部屋の中で、あからさまに私たち以外の何かの気配がしました。

まさかもう一人隠れているわけじゃないよな?!と、まず私は自分の身を案じたのですが、もしそんなことがあったとしたら男性が自分から「見られている」なんて言うはずはありません。

プレイに集中できなくなった私はいったんベッドの上で正座。
ちょっとわかりづらいかもしれませんが、その時私はTVの背面に背を向けている状態です。
そして霊感などの類は一切ない私でも、背後に何かの気配を感じています。

「この部屋、もしかしてやばいかな?君、そういうの分かる人?」

お客さんが何やら話しかけてきますが、そんなことを言うということは彼も特に霊感は無さげ。
霊感の無い二人なのにもかかわらず気配を感じるなんて、何かがいるとすれば相当なレベルなんじゃないか?

冷房の効いた部屋で素っ裸であるにもかかわらず、私はじっとりと汗をかいていました。
しかし気のせいであるという気持ちも否定したくない。
私はゆっくりと、振り返ろうとしました。

でも、やめました。
なぜならちょっと振り返ろうとしたとき、目の端っこに「人影」が入り込んできたから。
その人影は私の背後にあるテレビの横に、ぼんやりと立っていました。

一旦間をおいて私は、黙り込んでいるお客さんに言いました。
「いったん電気明るくして、仕切り直しませんか?」
なるべく明るく言ったつもりだったのですが、おそらく私の顔はひきつっていたと思います。

そしてお客さんはその言葉で我に返ったように動き、即座に枕元の照明調節のつまみを全てひねり、部屋をMAXまで明るくしたのでした。
そしてその後、私は少々ルール違反かもしれませんがやむを得ない行動に出ます。

相手の男性と二人、猛スピードで着替え、ホテルのロビーへと一緒に降りたのでした。
そしてロビーの椅子で一息つきつつ、時間までそこで過ごすことに…。
しばし無言でしたが、とりあえず私の方から口を開きました。

私「なんかすみません。でも、なんか、TVのところにいたような気がして…」

客「いや、逆にこんなところに呼んでごめん。」

私「○○さんも何か見えましたか?」

なぜか始まる沈黙。そして数十秒後に彼の放った言葉で、私は恐怖のどん底に突き落とされたのです。

「TVの横にあった人影がさ、どんどんこっちに近づいてきてて。怖くて固まっていたら君の背後ギリギリあたりのところまで来ちゃって。君が話しかけてくれたから電気をつけることができた。そしたら消えたんだよ。」

【送迎車にて】

結局そのお客さんはそのままフロントに相談し、部屋を変えてもらう手配をしている最中に時間になりました。
申し訳ない気持ちはありましたが、ちゃんとコース料金を支払ってくれたのは安心しました。

そして私は足早にホテルを出て、迎えに来ていた送迎車に乗り込み、今起こった話をドライバーに即座に話したのです。

私「こんなことがあったんですよ、本気で怖かった…!!」

ドライバー「ちゃんとお金もらいましたか?」

私「そこかよ!もらったよ!」

ドライバー「それならよかった!ていうか今行ってた部屋、何号室でしたっけ」

私「○○○号室ですけど」

ドライバー「あー、無理心中のあった部屋だ。」

私「?!」

その時のドライバーは事故物件にとても興味を持っており、自分が送迎で行く範囲内のホテルに事故物件が無いかなど普段からいろいろなサイトをチェックしていたようです。
本音を言えば、そんな具体的な話は聞きたくはなかったですが、私は心に決めました。
次にもしこの部屋から呼ばれるようなことがあったら仮病を使ってでもキャンセルにしてもらおう、と。

長くなりましたが、私がデリヘル嬢時代に体験した怖い話は以上になります!
機会があれば、風俗嬢時代に体験した恐怖体験はいくつかありますので、またお話しようかと思います。

では、また。

ライタープロフィール

儚

元風俗嬢

幼い頃から今に至るまで「事実は小説より奇なり」の変態ホイホイ人間。おかげさまで普通の感覚を超越し、好奇心からデリヘル、箱ヘル、ソープランドから高級クラブ、その他諸々経験済。現在自…

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