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記事タイトル:優良客だとおもったら…?!風俗嬢は警戒心の塊であれ。

ライター:   閲覧数:10002

2019-05-10 12:45:54

どうも、儚です。
今回は私がソープランドで働いていた時に体験したとあるエピソードをお話しします。
風俗嬢という仕事柄、基本的にお客様というものには常に緊張感を持って接していました。
しかしその緊張感の隙をつく巧みな手口を持った悪い客も、私たちが接客する男性の中に紛れているということもあるのです。

【ソープランド勤務のあの頃】

当時私はデリヘルや箱ヘルを経て、とあるソープランドに勤務していました。
直前に働いていた箱ヘルが学園系のお店であり、そういったお店には風俗利用客の中でもかなり独特の方が多く、精神的に疲弊していた私。
特に変わったコンセプトもないノーマルなソープランドへ転職し、比較的ストレスは少なく日々仕事に励んでいました。

もちろんノーマルなソープにだって変な人が来ることはありますが、「自分の勤める高校の制服を着せてプレイするホンモノ教師」など、精神的にダメージを負う系統のお客さんにあたることはなく、それだけでもありがたく感じたものです。一般の感覚からズレているのは自覚しています(笑)。

【ある日突然現れた超優良客】

たまに感じの悪いお客さんにあたったりすることはありつつも、私にしては珍しく変態に好かれることもない比較的平穏な日々をすごしていたある日のこと。
突然の予約キャンセルがあり、突然空いてしまった枠に、写真指名で飛び入りで入ってくれたお客さんがいました。

初対面の瞬間に、もともとの60分コースから120分に変更できないかと言われたのですがその時空いていたのは60分の枠のみ。
延長もできないということを伝えるとその人は非常に残念がり、驚くことを言いだしました。

「儚ちゃんのことすごいタイプでびっくりした。できればロングで時間が取れたときにゆっくりプレイしたいから、今日は普通にお話して仲良くなろう。」

朝から働き、昼ごはんも食べず疲れていた私には神の声に聞こえました。
さらにその人は言うのです。

「時間的にお昼だよね、何か食べ物あるなら今食べちゃっていいよ、のんびりしよう。」

空腹だった私は遠慮せず、お客さんとお話ししながら持参のおにぎりを食べ、リラックスムードの60分を過ごしました。
好きな食べ物や芸能人、趣味の話などをしたことを覚えています。
一切体に触れることもなく過ぎた60分。
少々罪悪感はありましたが、また来ると言ってくれたのでその時は頑張ろうと思いさよならをしたのでした。

その日を皮切りに、そのお客さんはかなり頻繁に私を予約し店に来てくれるようになりました。60分か90分コースで、頻度は数日おき。
そのたびに、今回こそはとプレイに持ち込もうとするのですが、

「疲れているでしょ、お菓子持ってきたから食べよう」
「この雑誌の特集、儚が好きそうだと思って持ってきたから一緒に見ようよ」

などとそのお客さんは毎回プレイを延期するような行動をとるのです。
しかも当初は120分で取れたらプレイをすると言っていたのになぜか予約は60分か90分。
多少違和感を覚えながらも頻繁に顔を合わせる上、わりと毎回楽しい時間を過ごしていたので、だんだんとその警戒心も薄れていったのです。

【恐怖の素顔】

私にとっての休息時間を提供してくれるそのお客さんが来るようになってから1か月ほど過ぎたある日。事件は起こりました。
その日もいつものごとくそのお客さんから予約が入っていたのですが、確認をするとなんと120分の枠。いよいよか…と覚悟を決める私。
何度も普通に会ってしまうと、プレイするとなった時、変に緊張してしまうと知りました。

そして彼はいつものごとくお昼すぎの時間に現れ、入室早々言ったのです。

「今日は君を抱くから」

ちょっとクサいそのセリフにぞわっとしつつ、私もいつものリラックスしたモードではなく仕事モードにチェンジ。シャワーを浴びようと提案したその時でした。

いつも温厚だった彼が突然、私をそのままベッドへ押し倒したのです。
お店の決まりでもありますし、私個人としてもシャワーは絶対に浴びたい、そう言うと彼は私を押さえつけたまま静かに言いました。

「今まで散々楽してお金もらったよね?お菓子食べて雑誌読んで、それでも給料もらえたでしょ?今日はその分を2時間かけて返してもらうから。」

これまで聞いたことの無いトーンに、すわった眼。そしてさらに言うのです。

「俺、ゴムありだとイケないし遅漏なんだわ。今日はようやく120分とれたし、今まで何もしないで楽してたんだからそれも含めてよろしくね。」

私の働くお店はスキン着用必須。
今まで過ごしたプレイなしの時間の積み重ねは、彼にとってはこのための下準備だったのです。
焦りながらもなんとか冷静に状況を分析した私は、騒ぐと何をされるかわからないので、うまく逃げる方法を考え、結果こういったのです。

「分かった、今までのお礼頑張るね。ゴムなくてもいいし何回してもいいよ、でもこんな無理やりしなくたって私も○○さんを受け入れるから。普通にしようよ。」

私が乗り気になったと勘違いした彼は私の上から一時的に身体を避けました。
その隙を突き、私は部屋を飛び出して逃げたのです。
すぐに店長室にかくまわれたためその後の展開はわからないのですが、特に騒ぎが聞こえたわけでもなかったので暴れたり怒鳴ったり、ということはなかったのだと思います。

【風俗嬢は一瞬たりとも油断できない】

その客はもちろん店に出入り禁止になったのですが、後日談を聞くとどうやら彼は他の店でもそういった行為を繰り返している常習犯だったそうです。
しばらくの間は出勤、退勤時にスタッフに送ってもらうという対策をとっていましたが結局その後彼に出会うことはありませんでした。

最初から無理やりルール違反をしようとするのではなく、「ルール違反を断れなくなりそうな状況を作る」という知能犯的なやり口。最低だなと思いましたね。
世の中にはいろんな人間がいます。そして風俗嬢は普通の女性たちよりも危険な目にあいやすい立場です。

いくら相手がいい人だと感じても、基本は心を許さず、常に油断せずにいてください。
人を疑う癖がついてしまうのは悲しいことですが、これは風俗嬢としてお金を稼ぎ、そして自分の身を守るためには仕方のないことだと私は思います。
では、また。

ライタープロフィール

儚

元風俗嬢

幼い頃から今に至るまで「事実は小説より奇なり」の変態ホイホイ人間。おかげさまで普通の感覚を超越し、好奇心からデリヘル、箱ヘル、ソープランドから高級クラブ、その他諸々経験済。現在自…

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