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記事タイトル:東京五輪に向けた風俗浄化作戦は地方の街で粛々と敢行されていた

ライター:清水剛   閲覧数:6046

2018-07-15 22:10:08

風俗愛好家の清水剛です。

以前、2020年東京オリンピック開催に向けて、当局による風俗浄化が行われることをお伝えしました。

そのとき、風俗浄化はまず地方都市の風俗街から行われるだろうと書いたのですが、実はもうすでにそれが始まっていることがわかりました。

2015年頃にその街の一斉浄化は行われたようですが、場所は福岡県久留米市・花畑という地域にある裏風俗街です。

見た目は普通の旅館だけど実は「ちょんの間」と呼ばれる風俗が、まず槍玉に挙げられたようなのです。

【ちょんの間という名の風俗】

花畑は福岡の天神から西鉄電車に乗って30分ほどのところにある小さな町です。

このちょんの間は看板も出さずに営業していて、いわば通だけがたどり着ける風俗といってもいい、風情のあるものでした。

その花畑が、まず2020年東京オリンピックの風俗浄化作戦の第一号として一斉浄化されたのです。

ちょんの間のシステムは、中にいる女性に数千円渡すと奥に通されて、そこにいる女性と性行為をするというものです。

この風俗がなぜ最初のターゲットにされたのかは謎ですが、とりあえず地方の風俗から攻めていこうという、当局の思惑が働いたのは間違いないでしょう。

一斉浄化ののち、ちょんの間を営んでいた旅館の多くは、廃業かエステなどの別業種に職業を変えざるを得ませんでした。

花畑地区に10軒以上あったちょんの間はすべて廃業したといいますから、まさに一斉浄化の餌食にされたと言っても過言ではないでしょうね。

2015年の摘発以後、ただ1軒だけちょんの間を続けていた店も1年以上前に廃業して、いまはデリヘル店として営業しているのだとか。

いやはや、当局の一斉浄化はことほどさように厳しいものだったようです。

【風俗浄化はオリンピックに限らない】

地元の関係者は、東京オリンピックが決まってから福岡の風俗に対する締め付けが厳しくなったと言っています。

その中でも、裏で本番行為をやっている花畑のちょんの間が、まず標的にされたということのようです。

東京オリンピックが正式に決定したのは、2013年9月でした。

このときから、風俗浄化運動は徐々に始まっていったのです。

オリンピック開催が決まると、どこの国でも風俗浄化作戦を展開しますが、これはオリンピック開催国が、何もかも前の開催国の例にならって準備を進めようとするからだと思われます。

これは何もオリンピックに限ったことではありません。

どこの国でも、国際級のビッグイベントが行われる前には、必ず同じような風俗浄化を行ってきました。

日本の例を挙げれば、1990年に開催された「花の万博」では、大阪警察が風俗街の浄化作戦を行いましたが、このときは行政も条例を改正して事に当たるという念の入れようでした。

その結果、それまでキタとミナミに存在していた大阪のソープランドは、全店閉店させられるという憂き目に遭いました。

また、2002年に開催された日韓FIFAワールドカップでは、当時の石原慎太郎東京都知事が歌舞伎町浄化作戦を敢行し、同時に中田宏元横浜市長も横浜市黄金町の一斉浄化作戦を展開しました。

黄金町は関東大震災後、東京の吉原から多くの遊郭が移築されましたが、2002年の浄化作戦で大幅に縮小され、いまではかつての遊郭跡地にブティックやアトリエなどが立ち並んでいるありさまです。

さらに、記憶に新しいところでは、2015年10月のケネディ国務長官の訪日時には、米子のソープランドが一時休業に追い込まれています。

このように、何らかの国際的イベントが行われる前には、必ずといっていいほど風俗浄化が行われているのです。

これは、海外から多くの観光客を迎えるにあたって、風俗街が目立っては国の恥になるということもありますが、実はこれ以外にもうひとつ、大きな思惑が見え隠れしています。

それは、国際的イベントを口実に、風俗を取り締まろうという当局の目論見です。

何もないのに突然風俗取り締まりをやれば、現場では必ずもめ事が起きてしまいます。

それは、風俗浄化にはっきりした根拠がないからです。

その点、「オリンピック開催に向けて風俗浄化を行う」と言えば立派な口実となるわけです。

つまり、オリンピックが大義名分となって浄化作戦がやりやすくなるのです。

だから、悪く言えば国際的イベントに便乗して、浄化作戦を敢行しようとしているわけです。

【マスコミを欺く当局の作戦】

それにしても、福岡の田舎町の花畑から浄化作戦を始めるとは、当局も考えたものです。

これなら目立たないから、マスコミも大々的に報道することはありません。

報道がなければ、花畑が標的にされたことに対する批判も起きません。

しかし、小さな風俗の街が摘発されたニュースは、その日のうちに全国の風俗街にもたらされます。

それだけで効果は十分にあるのです。

なぜなら、いつかは自分たちもやられるのではないかと、多くの風俗営業者は戦々恐々となるはずだからです。

よそが摘発されたニュースを見て、一店でも自主的に廃業してくれる風俗店があれば、それだけ当局の手間が省けます。

風俗浄化作戦を地方から行おうとする当局の思惑はそこにあるのです。

東京オリンピックまであとわずかです。

さて、これから当局は大都市の風俗街に向けて、どんな作戦を展開するのでしょうか。

ライタープロフィール

清水剛

清水剛 風俗愛好家

風俗をこよなく愛するフリーライター。 ただし、風俗には「愛」がないと嘆いてもいる。 アダルト記事を中心に執筆活動を展開し、某スポーツ紙の電子版に3年以上にわたってアダルト小説を連載中…

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