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税金・保険・年金

風俗嬢必見!どこよりも分かりやすい確定申告の全て【解説編】

2018-05-07 16:23:24

確定申告を徹底解説

確定申告とは?

確定申告とは1月1日~12月31日までの1年間の所得を「確定」し、税務署へ「申告」することです。

会社員であれば、会社側が年末調整を行いますので、多くの場合確定申告は省略できます。
しかし、風俗嬢は会社員ではなく「個人事業主」であるため、通常自分で確定申告をしなければなりません。

詳しく説明しますと、
給料(所得)を得ると所得税がかかります。
通常、支払われるお給料から毎回所得税が引かれています。つまり"個人が支払わなければいけない税金(所得税)を会社側が預かって代わりに納めてくれている"のです。これを「源泉徴収」と言います。
この徴収する金額は、結果的にやや多めに徴収されていることが多く、その場合、年末調整することによって払い過ぎたお金が返ってきます。(=「還付金」)

しかし、風俗嬢は個人事業主であるため、確定申告をする必要があります。
「じゃあ黙ってれば分からない収入をあえて申告してその分の税金を払うの?!それってデメリットでしかなくない?!」と思われるかもしれませんが、申告義務があるのに申告をしなければ無申告となり違法状態になってしまいます。

風俗を専業としている人も副業としている人も、一定の所得がある場合には源泉徴収の有無に係らず確定申告をしましょう!

確定申告のメリット・デメリット

そもそも『確定申告は義務!』なのでメリット・デメリットの問題ではないのですが
あえてそういった言い方で表すとすれば

メリット:
①「所得証明書」や「納税証明」が発行される
→これが無ければ、クレジットカードが発行できない、高額商品を買えない、賃貸を借りられないなどの問題が生じる可能性が高くなります。
②節税効果
→きちんと手続きを行えば、様々な控除を受けることが可能になり、税金や社会保険料を抑えられますし、源泉徴収された税金が戻ってくることもあります。

デメリット:
①面倒
→日頃から収入・経費の計算が必要で、申告書の作成もやや面倒です。
②当然ですが、税金を支払う必要があります。

確定申告で風俗バレしない?もし申告しないとどうなるの?

「確定申告することで風俗で働いてることがバレるのでは…?」と心配される方が多いと思います。
しかし、お店の名前を記入する必要はありませんし、業種名も「接客業」、「コンパニオン」といったかたちで書くことが可能です。

!ここがポイント!
風俗を副業とし、本業で源泉徴収を受けている方、住民税の支払い方法はどうしていますか?
もしも、お給料から天引きされている(特別徴収) の場合、本業とは別に収入があることが会社にバレる可能性があります!
副業していることを会社にバレたくない時は「住民税の納付を普通徴収にする」を選択してください。

確定申告をしていないことが発覚した場合、それまで怠っていた過去の分もまとめて課税されることがあります。
更に、本来支払うべき税金だけでなく、「無申告加算税」、「延滞税」「重加算税」などの税金も課税されることもあります。

マイナンバー制度も導入されていますし、「確定申告してなくてもどうせバレやしない」と思っていても、ちょっとしたきっかけでバレてしまうことも十分ありえます。
ex.
・マンションや高級車など高額な買い物
→「そのお金はどこから?」と怪しまれ税務調査
・知人友人、仕事関係からのタレこみ
→税務調査
また、長期間申告せずにいると区役所や市町村から確認の連絡が来る可能性も。

「去年何も言われなかったから今年もいいか」などと考えていると痛い目にあうかもしれません。

いくらから確定申告する必要がある?

ここまでで「確定申告やらないと!」と皆さん思われたと思いますが、全ての人に確定申告の必要があるわけではありません。
ではどんな人がどれくらい稼ぐと申告が必要なのでしょうか?
かなりザックリですが下記のいずれかに当てはまる方は確定申告が必要な可能性が高いです。

・風俗を専業としていてその所得が38万円を超える
・風俗を副業としていてその所得が20万円を超える

所得とは、1年間の収入金額(稼いだ金額)から必要経費などを差し引いた金額をいいます。
例えば年間1200万円稼いで経費が200万円だとすると、所得金額は1000万円です。

風俗業における必要経費って?

必要経費が高ければその分、所得は低くなります。⇒支払う所得税額もその分抑えられます。
ただし、当たり前ですがなんでも経費になるわけではありません。
ここで必要経費に該当すると思われるものを簡単にご紹介します。

■衣装類 →下着、洋服、ドレス、コスプレ衣装、タイツ・ストッキングなど …消耗品費
■お仕事で使う備品 →コンドーム、ローション、イソジン、タオルなど …消耗品費
■交通費 →電車賃、タクシー代など …旅費交通費
■顧客への接待費・プレゼント代 …交際費
■携帯電話代 …通信費
■美容グッズや化粧品類 …消耗品費
■美容費→美容院、エステサロン、ネイルサロンなど …雑費
■他...避妊薬や性病検査費用 …雑費

(注意)
上記のものが全て無条件に経費として採用されるわけではありません。
交通費は事務所やお客さんのところへ行き来した分が該当します。プライベートで使用した分は経費になりません。
また携帯電話代も仕事専用であれば別ですが、個人使いと併用であれば全額ではなく使用額の何パーセントというかたちになるでしょう。
経費になるかどうかのポイントは“業務で使用した部分であり、私用部分は含めないこと”です。

青色申告と白色申告って何が違うの?

個人事業主の確定申告には [青色申告]と[白色申告]の2種類があります。
簡単に説明すると、
青色申告は、青色申告特別控除をはじめとしたいくつかの税制上の特典(主に節税)が受けられるのですが、事前に青色申告承認申請を税務署へ行う必要があります。また、申告時には「所得税青色申告決算書(一般用)」などの作成が必要になります。

白色申告は、事前申請や「所得税青色申告決算書(一般用)」を作成する必要がないので比較的簡単に手続きができます。ただし、青色申告特別控除を受けられないため節税効果は青色申告ほど高くありません。さらに、2014年から白色申告する人にも「帳簿への記帳」と「記録の保存」が必要となったため白色申告を選択するメリットは以前より乏しくなりました。

そのため、特典はいらないからとにかく簡単に確定申告をしたい場合は白色申告、手間がかかっても特典が欲しい場合は青色申告をオススメします。
青色申告を希望する場合は税理士さんに相談するのが良いでしょう。
その際の費用は所得金額等によって異なりますが、比較的小規模であれば10万円ほどであることが多いようです。

10万も払いたくない!と思うかもしれませんが、青色申告により65万円控除を受ければ、税金や社会保険料等が抑えられ、10万円は十分にペイできることが多いです。面倒な書類作成も自分でやらなくても良いので悪くないですね。

(ここだけの話。)
手間がかかる分、青色申告の方がずっとお得だと思います(国としても、きっちりお金の流れを把握できる青色申告を優遇しているのでしょうね)。

確定申告までに知っておきたい・やっておきたいこと

「帳簿づけ」と「記録の保存」の義務

確定申告をするにあたり帳簿への記帳が義務化されており、その記帳法については下記の2種類があります。

単式簿記 … 家計簿やお小遣い帳のようなシンプルな記帳法
(帳簿自体は大学ノートや市販の小遣い帳でOK)
複式簿記 …取引の二面性を借方・貸方という形で左右にわけて表す記帳法

白色申告や青色申告で10万円控除を希望する場合は単式簿記でよいのですが、
青色申告で65万円控除を受けるには複式簿記での記録が必要となります。

また作成した帳簿や、預金通帳、領収書、その他関連する書類は5~7年保存することも義務づけされています。(※帳簿自体は確定申告の際に提出する必要はありません。)

1年間の収入と出費をまとめておこう!

少々面倒ではありますが、日頃からコツコツやっておくことで、確定申告の時期に慌てずに済みます。

(例)
①日々の収入と経費をスケジュール帳で管理

!ポイント!
プライベート用との両用にせず、お仕事用のものを1冊作りましょう。
最近では分かりやすくまとめられた家計簿や可愛いお小遣い帳が販売されています。
お気に入りの1冊で面倒な日々の記帳もモチベーションアップ!

②ひと月の収入と経費を各勘定科目にまとめて封筒に記載し、その中に領収書やレシートを保管しておく。

これを1月から12月まで行えば、確定申告時には1年間の合計を出すだけなので楽ちんです♪

また、最近では専門知識が無い方でも比較的容易に帳簿づけを行えるような会計ソフトも増えてきています。上記はあくまで例ですので、自分に合ったやり方で「帳簿づけ」と「記録の保存」をしましょう。